映画『おとななじみ』は、幼なじみ同士のもどかしい恋愛模様を描いた作品です。
2023年5月12日に公開され、ラブコメディの名手・中原アヤによる同名コミックを原作としています。
映画「おとななじみ」あらすじ
4歳の時から隣に住む幼なじみの青山春(通称:ハル)と加賀屋楓。
20年もの間、楓はハルに片思いを続けていますが、ハルはその気持ちに気づく様子はありません。
ある日、楓は同じく幼なじみの蓮見伊織と小戸森美桜に相談し、ハルへの思いを断ち切る決意を固めます。
しかし、伊織は実は小学生の頃から楓のことが好きだったと告白し、二人は急接近します。
この様子を見たハルは、自分の本心に気づくのですが…。
キャスト
- 青山春(ハル):井上瑞稀(HiHi Jets/ジャニーズJr.)
- 加賀屋楓:久間田琳加
- 蓮見伊織:萩原利久
- 小戸森美桜:浅川梨奈
- 立花恵:岡本夏美
- 加賀屋香織:菊池亜希子
- 荻窪美代子:宍戸美和公
- 目黒みちこ:横澤夏子
- 目黒智弘:村上健志(フルーツポンチ)
- 蝶子:アン ミカ
- トメ:松金よね子
映画「おとななじみ」はつまらない?
映画「おとななじみ」の内容や展開が一部の観客には合わず、「つまらない」という評価を受けることがあるようです。
では、どうしてこの映画は「つまらない」と感じる人がいるのでしょうか?そ
の理由を詳しく掘り下げてみましょう。
ストーリーの予測可能性
ラブコメディや恋愛ドラマの中で最もよくある批判の一つが「予測可能性」です。
『おとななじみ』もその例外ではなく、ストーリーが非常に予測しやすいという点が指摘されています。
幼馴染同士の恋愛というテーマ自体が非常に多くの映画やドラマで取り上げられてきました。
誰もが最初に予測できる通り、二人は最終的にくっつくのではないか、という展開が見えてしまうため、ストーリーに新鮮さを感じにくいのです。
もちろん、予測可能だからと言ってつまらないというわけではありません。
しかし、映画に期待するのは単なる結末の到達だけではなく、登場人物の心の葛藤や意外な展開、あるいは感動的なシーンです。
それらがあまりにも既視感のある展開に沿っていると、見ている側としては物足りなさを感じてしまうことがあるのです。
キャラクターの魅力の不足
ラブコメディ映画においては、登場人物の魅力がストーリーを引き立てる重要な要素となります。
『おとななじみ』の登場人物は、最初は興味深いと思わせる部分もありますが、彼らの感情の動きや成長があまり描かれていないと感じる視聴者もいます。
特に、主人公の感情が何度も繰り返し表現されるだけで、深みを感じにくい場合があります。
主人公が抱える心の葛藤や過去の思い出がどうしても表面的に描かれがちで、観客はその成長過程や悩みを十分に感じ取ることができません。
そのため、キャラクターに共感しにくく、ストーリーがただの「ラブストーリー」として終わってしまうことがつまらないと感じる原因の一つになっています。
演技や演出に対する評価
映画の良さを引き出すのは、演技や演出です。
『おとななじみ』の演技に関しても賛否が分かれています。
一部の観客からは「演技が淡々としていて、感情移入できなかった」という声が上がっているのも事実です。
特に、登場人物の感情が盛り上がる場面で、演技の表現があまりにも控えめすぎてしまうと、視聴者は物足りなさを感じてしまいます。
また、演出についても同様です。特にラブストーリーでは、登場人物が心情的に盛り上がるシーンや、観客を引き込むような感動的な瞬間が必要です。
しかし、『おとななじみ』ではそのような感情の盛り上がりが足りないと感じる人が多かったため、「つまらない」と評価されることがあるのでしょう。
ジャンルへの好みの違い
『おとななじみ』は、ラブコメディや恋愛映画としての要素が強い作品です。
しかし、映画やドラマを好むジャンルが人それぞれ異なるため、このジャンルに馴染みがない観客や、恋愛映画に特別な期待を持っていない観客にとっては、内容があまりにもありきたりに感じられてしまいます。
また、恋愛映画特有のテンポや雰囲気が苦手な人も多く、その場合は「つまらない」と感じてしまうのです。
恋愛映画を楽しめるかどうかは、個人の好みに大きく左右されます。
そのため、『おとななじみ』が「つまらない」と感じる人は、そのジャンルの映画に対してあまり好意を持っていない可能性があります。
映画のテンポとリズム
映画のテンポやリズムも、視聴者にとって重要なポイントです。
『おとななじみ』のストーリーは比較的ゆったりと進行し、感情の描写に時間をかけていますが、これが一部の観客にはテンポが遅すぎて退屈に感じられる原因になっています。
特に、感情のアップダウンが少ないと感じるシーンが続くと、観客は飽きてしまうことがあります。
また、ラブコメディ映画では、コミカルなシーンやドタバタ劇が盛り込まれることで、観客を楽しませる要素が強化されますが、『おとななじみ』にはそのような要素が控えめで、ストーリーが感情的な部分に焦点を当てすぎているため、リズムが単調に感じられるのです。
映画「おとななじみ」ネタバレ感想
ラブコメディや恋愛映画が好きな人には楽しめる部分もたくさんある一方で、ちょっとした物足りなさも感じてしまいました。
映画のストーリーは、幼馴染同士の淡い恋心がテーマです。
最初から「この二人、絶対くっつくんだろうな」とわかってしまうので、予想通りの展開が続きます。
物語が進む中で、楓がずっと春に片思いしているという状況が描かれますが、その気持ちを表現する場面がちょっとベタすぎるかな、と思いました。
でも、実際に春が他の女性に関心を持っているシーンは、楓の気持ちを揺さぶり、ちょっとドキッとさせられる場面もありました。
そういうちょっとした心の動きが、恋愛映画としては良かったかなと思います。
ただ、キャラクター同士の関係がちょっと早すぎると感じる部分もありました。
特に、楓が突然「もうハルのことは諦める」と決意してからの展開が急すぎて、感情の変化がちょっとついていけなかったかもしれません。
キャラクターには個性があって良いなとは思いました。
楓はとても純粋で、一途に春を想っている姿が可愛らしかったです。
しかし、春の方は最初は楓に対して無頓着で、そのまま続くのかなと思っていたら、急に心の変化を見せて、最終的には気持ちに気づくという展開がやっぱりありがちだなと感じてしまいました。
春の感情の動きが、もう少し丁寧に描かれていたらもっと共感できたかもしれません。
また、脇役の伊織や美桜も良いキャラで、彼らが登場することで物語にちょっとした緊張感が生まれて、観ていて飽きなかったです。
特に伊織が楓に気持ちを伝えるシーンは、感動的で印象に残りました。
映像や演出については、全体的にきれいで、特に風景やカフェのシーンが心地よかったです。
映画全体の雰囲気は、どこか温かみがあって、恋愛映画らしい甘い雰囲気を感じました。音楽も悪くなく、主題歌がぴったりでした。
ただ、演出が少し単調で、感情の起伏をもっと見せてほしかったなという気もします。
特にラブコメディに求められる「ドタバタ劇」や「予想外の展開」が少なく、少し平坦に感じてしまいました。
キャラクターの感情がもっと強く表現されていれば、さらに感動的なシーンになったかもしれません。
総じて言うと、映画『おとななじみ』は、定番のラブストーリーが好きな人には楽しめる作品だと思います。
キャラクターやシーンには感動的な部分もあり、恋愛映画としては十分に楽しめますが、もっとドラマチックな展開や感情の深さを期待している人には物足りなく感じるかもしれません。
私自身は、ちょっと予想通りの展開すぎて、感情の起伏に物足りなさを感じた部分がありましたが、それでもやっぱり温かい気持ちになるシーンもあって、最終的には心地よい映画だったと思います。
もしラブコメ映画が好きで、安心して楽しめる作品を観たい方にはオススメですが、もっと深いドラマを期待している方には少し物足りないかもしれませんね。
まとめ
『おとななじみ』が「つまらない」と感じる理由はいくつかあります。
ストーリーの予測可能性、キャラクターの魅力の不足、演技や演出の評価、ジャンルへの好みの違い、そして映画のテンポとリズムの問題など、さまざまな要素が影響しています。
しかし、これはあくまで一部の観客の感想に過ぎません。
実際に映画を観てみることで、新たな魅力を見つけることもできるかもしれません。
映画が提供する感動や面白さは、観客一人一人の感じ方に依存しているため、自分自身の目で確かめることが最も重要です。
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