映画『あの頃、君を追いかけた』は、青春時代の切ない恋愛模様と、それに伴う成長を描いた作品です。
実際に観たことがある人なら分かるかもしれませんが、見終わった後には、胸にぽっかりと穴が空いたような感覚に陥ります。
恋愛と青春、それぞれにおいての“すれ違い”が描かれており、その後の人生にどう影響を与えるのかを考えさせられる映画でもあります。
本記事では、映画のあらすじとともに、なぜ登場人物たちが付き合わなかったのか、その理由について詳しく掘り下げていきます。
映画「あの頃、君を追いかけた」あらすじ
物語の舞台は、高校時代の水島浩介と早瀬真愛の青春時代。
浩介は、どこかお調子者で、クラスの中では少し浮いた存在の男子です。
真愛は、そんな浩介とは正反対で、優等生で真面目な性格。
初めは全く接点がなかった二人ですが、ある出来事をきっかけに関わりが始まります。
きっかけとなったのは、浩介が学級の授業を中断させてしまったこと。
彼の悪ふざけが原因で、教師は真愛に浩介のお目付け役を頼むことになります。
それが二人の関係の始まりでした。
真愛は最初こそ面倒くさそうにしていましたが、次第に浩介に対して心を開いていきます。
お互いに反発し合いながらも、少しずつ心の距離が縮まり、自然と惹かれ合うようになる二人。
しかし、映画は、青春という一時的で美しい瞬間を切り取ったものであり、その後に訪れる複雑な感情とすれ違いを描いています。
キャスト
水島浩介:山田裕貴 物語の主人公で、クラスの仲間たちと楽しい高校生活を送る男子学生。真面目な優等生の真愛に心惹かれていきます。
早瀬真愛:齋藤飛鳥 クラス一の優等生で真面目な性格の女子学生。浩介の悪ふざけに巻き込まれ、彼との関係が始まります。
小松原詩子:松本穂香 浩介の友人で、彼の行動にしばしば巻き込まれる女子学生。物語の中で重要な役割を果たします。
大野陽平:佐久本宝 浩介の友人で、彼と共に様々な出来事に関わる男子学生。物語の進行において重要な存在です。
町田健人:國島直希 浩介の友人で、彼の行動にしばしば巻き込まれる男子学生。物語の中で重要な役割を果たします。
秋山寿音:中田圭祐 浩介の友人で、彼と共に様々な出来事に関わる男子学生。物語の進行において重要な存在です。
杉村一樹:遊佐亮介 浩介の友人で、彼の行動にしばしば巻き込まれる男子学生。物語の中で重要な役割を果たします。
映画「あの頃、君を追いかけた」なぜ付き合わなかった?
さて、重要なのは、二人が付き合うことなく時間が過ぎてしまった理由です。
物語を見ていると、なぜ付き合わなかったのか、そしてお互いがどう感じていたのかが少しずつ明らかになってきます。
時間が経過することの怖さ
まず一つ目の理由として考えられるのは、二人が時間の流れに対して恐れを抱いていた点です。
青春時代は、何もかもが新鮮で、まだ気づかないうちに自分を成長させていく瞬間の連続。
しかし、その瞬間が過ぎ去ることに対して、二人はどうしても恐れを感じていたのかもしれません。
浩介は、真愛と過ごす時間があまりにも大切だと感じる一方で、その時間が終わってしまうことを意識していたのかもしれません。
真愛もまた、恋が始まることでその関係が壊れてしまうことを恐れたのかもしれません。
この二人の「関係を続けることが怖い」という気持ちが、彼らを遠ざけていった原因の一つだったのではないでしょうか。
恋愛の形に対する恐れ
二人の関係には、まだ言葉にできない気持ちや未完成の部分が多くありました。
恋愛が始まることでお互いの心情や距離感が変わることを、彼らはどうしても避けたかったのかもしれません。
真愛が映画の中で、「恋は成就する前の方が美しい」と語っているシーンが印象的です。
成就する前の気持ちが一番純粋で美しいと感じていたのでしょう。
だからこそ、そこから一歩進むことを避けたかったのかもしれません。
浩介も同様で、真愛との関係を進展させることに対して怖さや不安を抱えていたのではないでしょうか。
「付き合う」ということが二人の関係にどんな影響を与えるのか、正直なところ彼ら自身も分からなかったはずです。
その不安が、自然と二人の距離を広げてしまったのです。
互いの立場と将来の違い
また、真愛は優等生として常に理想的な学生生活を送っており、その後の進路や将来に対する意識も非常に強かったと思われます。
浩介とは違い、真愛は現実的な問題に目を向けていて、恋愛に没頭することに少し不安を感じていたのかもしれません。
将来のことを考えたとき、浩介との関係がどれだけ自分の人生に影響を与えるのかという点も、二人が付き合わなかった理由の一つです。
浩介もまた、将来を見据えたときに、真愛との関係がどうなるのかを悩んでいたはずです。
互いの生活環境や将来への意識の違いが、二人を引き離す要因となったのです。
映画「あの頃、君を追いかけた」ネタバレ感想
映画を観終わった後、胸がすごく苦しくなったんです。
最初は普通の青春映画だと思って観ていたんですが、だんだんと心が引き寄せられて、終わったときには涙が止まりませんでした。
物語は、山田裕貴さんが演じる水島浩介と、齋藤飛鳥さん演じる早瀬真愛の高校時代の恋愛模様を描いています。
二人は最初、全く接点がないように見えたんですが、浩介が真愛を少しずつ振り回す中で、だんだんと惹かれ合っていくんですよね。
その過程がすごくリアルで、観ているうちに自分も学生時代を思い出してしまいました。
ただ、二人の関係には、どうしてもすれ違いがあって、特に「付き合わなかった」ことが後々大きな意味を持つんですよね。
私は映画を観て、「あの頃、もっと素直になっていればどうだったんだろう?」と考えさせられました。
浩介と真愛、二人とも相手に対して気持ちはあるのに、その気持ちをうまく伝えられなかった。
特に真愛が言っていた「恋は成就する前の方が美しい」というセリフが印象的でした。
恋愛が始まると、何かが変わってしまう恐れがある、そんな気持ちが彼女の中にあったんだろうなと思いました。
恋愛って、つかんだ瞬間から変わり始めるものだから、その変化が怖かったんでしょうね。
そして、映画のラスト。
大人になった浩介が真愛の結婚を知り、過去の思い出を振り返るシーンが本当に切なかったです。
二人はあの時、もっと素直に気持ちを伝えられたらどうなっていたのか。
もし付き合っていたら、どんな未来が待っていたのか…そんなことを考えながら、泣けてきました。
「もしあの頃に戻れるなら、もっと大切にできたかもしれない」って思う瞬間、きっと誰にでもあるはず。
この映画は、まさにそんな気持ちを引き出してくれました。
青春時代の一瞬一瞬が、どれだけ貴重だったかを思い出させてくれる、そんな作品でした。
結局、二人は付き合わなかったけれど、観終わった後に感じたのは、きっとその未完成のままで終わったからこそ、あの恋は美しかったんだということです。
観る人によっていろんな感想があると思いますが、私はこの映画を観て、青春の甘酸っぱさと切なさを胸に刻みました。
まとめ
映画『あの頃、君を追いかけた』は、単なる恋愛映画ではありません。
恋愛だけでなく、時間や成長、そして過去に向き合うことの大切さを教えてくれる作品です。
結局、二人は付き合わなかったけれど、その後の人生でどうしても忘れられない存在となったのだと思います。
時が経っても心の中で彼らがどう感じていたのかを考えると、心に響くものがあります。
もしあの時、あの頃にもっと素直になっていれば…と思ってしまうこともありますが、それこそが青春の魅力でもあり、切なさでもあります。
この映画が描くのは、すれ違いながらも心に残る思い出と、時間とともに変わりゆく自分たちの心情です。
二人がどんな気持ちで過ごしていたのかを考えると、胸が熱くなります。
それでは最後までお読みいただきありがとうございました^^
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