映画『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』は、誰もが知るスーパーマリオの世界を見事に映像化した、家族で楽しめるアニメーション作品です。
本作は2023年に製作され、上映時間は94分とコンパクトながらも、その中に冒険や笑い、感動がぎゅっと詰まっています。
監督はアーロン・ホーバスとマイケル・ジェレニック。
主要キャストにはクリス・プラット（マリオ役）、チャーリー・デイ（ルイージ役）、アニャ・テイラー＝ジョイ（ピーチ姫役）、ジャック・ブラック（クッパ役）といった豪華な顔ぶれが揃っています。
映画「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」あらすじ・ネタバレ
物語は雪の国が、世界征服を目論むクッパの軍団に襲撃されるシーンから始まります。
ペンギンたちは勇敢に立ち向かいますが、クッパの力には到底敵わず、一撃で国は滅ぼされてしまいます。
そして、クッパは無敵の力を秘めたスーパースターを手に入れるのです。
その一方で、ニューヨークのブルックリンでは、配管工の双子の兄弟・マリオとルイージが新たな挑戦を始めていました。
彼らは会社を辞め、独立して配管工として仕事を始めますが、なかなか思うようにいきません。
街の人々にはからかわれ、父親からも「弟まで巻き込むな」と叱られてしまいます。
それでも、ルイージは兄を励まし、マリオもいつか自分の力を証明したいと心の中で思っています。
そんなある日、街で大規模な水道管の事故が発生します。
このチャンスに街を救おうと、マリオとルイージは現場に向かいます。
しかし、調査中にルイージが謎の土管に吸い込まれてしまいます。
マリオもそれを追って飛び込みますが、二人は別々の世界へと飛ばされてしまいました。
キノコ王国での出会い
マリオがたどり着いたのは、キノコ王国でした。
そこには明るく元気なキノピオがいて、マリオに事情を説明します。
ルイージがクッパのダークワールドに飛ばされてしまった可能性が高いことを知ったマリオは、勇気を出してキノコ王国のピーチ姫に会うために城を目指します。
一方、ダークワールドに飛ばされたルイージは、恐ろしいモンスターたちに追い回され、ついにはクッパの元へ連れて行かれてしまいます。
そこでルイージは、クッパが世界征服だけでなく、ピーチ姫への片思いを募らせていることを知ります。
彼のピアノ演奏と歌のシーンは、一見怖いクッパにユーモアと人間味を与える重要な場面です。
ピーチ姫との冒険の始まり
ピーチ姫は、クッパの脅威に立ち向かうため、コング王国に助けを求める計画を立てていました。
そんな中、マリオが城に到着し、ルイージを助けたいと訴えます。
ピーチ姫はマリオの熱意を感じつつも、その実力を試すため、アクションステージの挑戦を課します。
最初は失敗続きだったマリオですが、何度も挑戦する中で徐々に力をつけていきます。
ピーチ姫は、マリオの粘り強さと決意を認め、彼を仲間として迎え入れることにしました。
こうして、ピーチ、マリオ、そして勇敢なキノピオの3人は、コング王国へ向けて旅立ちます。
コング王国での試練
コング王国に到着した一行は、国王に同盟を申し出ます。
しかし、国王はそれを簡単には受け入れず、マリオが息子のドンキーコングに勝利すれば協力すると条件を出します。
力強いドンキーコングとの対決は激しいものでしたが、マリオはハテナブロックの力を駆使して勝利を収めます。
ドンキーコングとの試合を通じて、マリオはただの配管工から一歩進んで、真のヒーローとしての資質を見せ始めます。
そして、コング王国の軍団を味方につけた一行は、カートでレインボーロードを通りキノコ王国へ向かいます。
しかし、クッパ軍団が待ち構えており、ここでも大激戦が繰り広げられます。
クライマックスと感動のラスト
一方、クッパはピーチ姫に結婚を申し込み、キノコ王国の人々を守るために彼女はやむを得ずその提案を受け入れます。
しかし、結婚式当日、ピーチ姫は隠し持っていたアイスフラワーでクッパ軍団を凍らせ、反撃を開始します。
その間に、ウツボの腹の中から脱出したマリオとドンキーコングがキノコ王国に到着。マリオはルイージを助け出し、兄弟で協力してクッパに立ち向かいます。
スーパースターの力で無敵となったマリオとルイージは、ついにクッパを倒すことに成功します。
ブルックリンに戻った二人は、街の人々や父親からも称賛され、「スーパーマリオブラザーズ」として認められるのです。
その後、マリオとルイージはキノコ王国の住人として新たな生活を始め、二つの世界を自由に行き来するようになります。
映画「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」がひどいと言われる理由
映画『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』について、「ひどい」との意見が一部で聞かれる理由を掘り下げてみます。
世界的な人気を誇るゲームを原作とする本作は、多くの観客に愛される一方で、期待が高かっただけに厳しい評価を受けることもありました。
その理由を整理してみます。
ストーリーの単純さ
まず、ストーリーの単純さが指摘されています。
映画はゲームの世界観を忠実に再現しているものの、展開が予測しやすく、深みのある物語を期待していた観客には物足りないと感じられたようです。
特に、キャラクター間のドラマや感情の掘り下げが少なく、感動や緊張感を求める人々には不満が残りました。
キャスティングへの賛否
次に、英語版のキャスティングに関しても議論があります。
マリオ役のクリス・プラットに対して、一部のファンは「ゲームのイメージと違う」と批判しました。
彼の演技は一般的には無難だと評価されていますが、ゲームで親しまれている特徴的な声と比較されることで期待を裏切られたと感じる人もいたようです。
ファンサービスの多用
映画は多くのファンサービスを盛り込んでおり、ゲームファンにとっては嬉しい要素が満載です。
しかし、その分、ストーリーが犠牲になったと感じる人もいます。
ゲームの名シーンやキャラクターの登場は盛り上がるものの、映画としての一貫性が損なわれていると見る意見もありました。
コメディ要素の濃さ
さらに、全体的なコメディ要素が強いため、シリアスな展開や感動を求める観客には合わなかったという意見もあります。
特にクッパの歌うシーンや、軽いタッチの演出が賛否を呼びました。
ゲームの軽快な雰囲気を再現したとも言えますが、映画としてのバランスを欠いたと感じた人もいます。
ゲーム未経験者への配慮不足
最後に、ゲーム未経験者への配慮不足が挙げられます。
映画はゲームの知識があることを前提として進む部分があり、背景説明が不足していると感じる観客もいました。
この点で、一般的な観客にとって敷居が高くなってしまった面があります。
映画「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」感想
まず一言で言うと、「これはマリオ愛があふれる最高のファンムービー！」でした。
ゲームの世界観をそのまま映像化したようなクオリティに、終始ニヤニヤが止まりませんでしたよ。
懐かしい音楽やステージギミックの再現、キャラクターたちの掛け合い――どれをとっても、子どもの頃に戻ったかのような気分になりました。
特に印象に残ったのは、マリオとルイージの兄弟愛です。
序盤のブルックリンでの奮闘や、別々の世界に飛ばされてからもお互いを思い続ける姿には胸が熱くなりました。
特にラスト、スーパースターで無敵状態になった二人が並んで戦うシーンは「これがマリオブラザーズだ！」と感動しました。
ゲームでは見慣れた光景だけど、映画で観るとまた違った迫力がありますね。
それから、クッパが意外と愛嬌たっぷりだったのも驚きました。
ジャック・ブラックの声がピッタリで、あのピアノでピーチ姫への愛を歌うシーンなんて最高に笑いました。
敵としての恐ろしさもありつつ、どこか憎めないキャラに仕上がっていて、観ていて飽きませんでした。
ただ、強いて言うならストーリーはややシンプルで、予想通りの展開が多かった気もします。
でも、そのシンプルさが逆にマリオらしいと言えばらしいかもしれませんね。
ゲームのような爽快感を重視しているからこそ、ストーリーに深すぎるドラマ性を求めないところがむしろ潔いと感じました。
また、ピーチ姫がただ助けを待つお姫様ではなく、しっかり自分で戦い、キノコ王国を守るリーダーとして描かれていたのも素敵でした！
ピーチがアイスフラワーで反撃するシーンなんてカッコよすぎて惚れましたね。
全体的に、ゲームのファンにはたまらない要素がぎゅっと詰まった作品で、観終わった後も「あのシーン良かったよね！」と語りたくなる映画でした。
小さい頃にゲームで遊んでいた人なら絶対楽しめるし、新しい世代の子どもたちにも「マリオってこんなに面白いんだ」と思ってもらえるような内容だと思います。
「マリオは映画でもスターだった！」ってことで、大満足の作品でした。また観たくなるし、ゲームも改めてプレイしたくなりました！
まとめ
映画『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』は、ゲームの世界観を忠実に再現しつつ、キャラクターたちの内面や成長を描いた感動的な作品です。
アクションシーンはもちろん、家族愛や仲間との絆、困難に立ち向かう勇気といった普遍的なテーマが盛り込まれており、大人も子どもも楽しめます。
ゲームを知っている人はもちろん、知らない人でも楽しめるように工夫されたストーリーと映像美が印象的です。
ぜひこの冒険を映画館や配信サービスで体験してみてください。
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