スポンサーリンク

映画「それでもボクはやってない」あらすじやネタバレ!レビューや感想も紹介

映画「それでもボクはやってない」あらすじやネタバレ!レビューや感想も紹介 実話ベースのドラマ映画

映画『それでもボクはやってない』は、冤罪のリアルを描いた作品です。

観終わったあと、胸の中に重たい何かがずっしりと残りました。

「自分は大丈夫」なんて思っていたけど、誰でも巻き込まれる可能性があるんだと、怖さすら感じました。

 

スポンサーリンク

映画「それでもボクはやってない」解説

映画「それでもボクはやってない」あらすじやネタバレ!レビューや感想も紹介

『それでもボクはやってない』は、2007年に公開された日本の社会派ドラマ映画です。

監督・脚本は周防正行。

『Shall we ダンス?』などで知られ、9年ぶりに手がけた新作としても話題になりました。

この作品は、「痴漢冤罪」という現代のリアルな問題を真正面から描いた異色の法廷劇です。

物語の中心にあるのは、“やっていない”と主張する青年が、日本の警察・検察・裁判制度と戦う姿です。

タイトルがすべてを物語っているように、主人公は終始「自分はやっていない」と訴え続けます。

しかし、現実はそんなに簡単ではなく、取り調べや裁判は圧倒的に不利な状況で進んでいきます。

物語を通して浮かび上がってくるのは、「無罪を証明することの難しさ」と「制度の理不尽さ」。

そして、“冤罪”というものが誰にでも起こり得るという怖さです。

 

キャスト紹介

この映画を深く印象づけているのは、俳優陣のリアルな演技です。

一人ひとりのキャラクターに説得力があって、まるで本当にそこにいるような空気感を作り出しています。

 

主人公・金子徹平(加瀬亮)

フリーターとして生活しながら、真面目に就職活動をしていた金子徹平を演じているのが加瀬亮さんです。

痴漢の冤罪で突然人生が激変してしまう役どころですが、加瀬さんの繊細な表情や静かな語り口が、戸惑いや怒り、諦めきれない気持ちを丁寧に表現してくれます。

個人的には、最初は無力さに押しつぶされそうになりながらも、徐々に闘志を燃やしていく姿にグッとくるものがありました。

 

ベテラン弁護士・荒川(役所広司)

経験豊富で冷静沈着な弁護士、荒川を演じたのは役所広司さん。

理屈だけじゃなく、人間としての温かさも滲み出ていて、非常に説得力のあるキャラクターでした。

現実の裁判ってここまで緻密なんだと実感できるのも、セリフや振る舞いのおかげだと思います。

荒川のような弁護士が現実にいてくれたらどんなに心強いだろうと、つい想像してしまいました。

 

若手弁護士・須藤(瀬戸朝香)

フレッシュで一生懸命な若手弁護士、須藤を演じるのは瀬戸朝香さんです。

弁護士としてはまだ駆け出しだけど、真っ直ぐで誠実な姿がとても印象的でした。

ベテランの荒川とはまた違った視点から事件に向き合い、感情の動きが繊細に表現されていて、すごく共感しやすいキャラクターになっていました。

 

徹平の母親(もたいまさこ)

控えめだけど芯のある母親を演じたのが、もたいまさこさんです。

多くを語らず、静かに見守る母親像が印象的で、家庭の温もりや家族としての無念さがしっかり伝わってきます。

徹平を信じてそばにいる姿を見ていると、自分もこうやって支えられたら心強いだろうなと感じました。

 

恋人・杉浦恵子(山本未來)

徹平の恋人として登場する杉浦恵子を演じるのは山本未來さんです。

距離を取りつつも、どこかで信じ続けようとする姿がリアルでした。

事件に巻き込まれたとき、恋人の立場でどう支えるかってすごく難しい問題ですよね。

そのもどかしさも、その演技からひしひしと伝わってきました。

 

スポンサーリンク

映画「それでもボクはやってない」ネタバレ

フリーターの金子徹平は、就職活動のために満員電車で移動中でした。

通勤ラッシュの中、突然「痴漢された」と女子高生に指をさされ、そのまま駅員室へ。

何がなんだかわからないまま、警察に連れて行かれてしまいます。

その場にいた人たちの中には、「見ていたはずなのに助けてくれなかった人」もいたかもしれません。

見て見ぬふりをされることが、こんなにも怖いとは思っていませんでした。

 

取り調べ

警察での取り調べが始まると、当番弁護士から「やってないと言い張ると面倒になるよ」と言われます。

示談にすればすぐ釈放される可能性がある。

お金で済ませれば、刑務所に行かずに済むかもしれない。

でも、徹平は「やってない」と言い続けます。

自分だったらどうするだろう?と思いながら観ていたのですが、正直怖くなりました。

本当にやってないなら、認めるわけにはいかない。でも、無実を証明するのは簡単じゃない。

 

弁護士や支援者たち

やがて、ベテラン弁護士の荒川や、新人の須藤、冤罪被害に苦しんできた佐田が協力してくれます。

それに、家族や恋人も、徹平の無実を信じて支えてくれました。

少しずつ希望が見えてきたように感じたんです。

「きっと無罪になるはず」と思って、再現ビデオを作ったり、目撃者を探したり、できることは全部やります。

ここで描かれる努力の一つひとつが、ものすごくリアルでした。

「こんなにも動いているのに、それでも届かないの?」と何度も感じました。

 

裁判

ある日、裁判の途中で裁判官が交代します。

前任の裁判官は、公平な評判のある人だったそうです。

でも、新しい裁判官は、検察の言い分ばかりを受け入れていきます。

目撃者の証言も、再現ビデオも、痴漢が物理的に不可能な理由も、ことごとく退けられてしまいました。

これには観ていて、本当に悔しかったです。

徹平も何度も心が折れそうになっていましたが、支援してくれる人たちの存在が支えになっていました。

 

判決はまさかの「有罪」

すべてを出し尽くした結果、「きっと無罪だ」と信じたその瞬間。

裁判所が出した判決は「有罪」でした。

観ていて、頭が真っ白になるくらい衝撃でした。

「これだけやっても、届かないの?」と、思わず目が潤んでしまいました。

徹平は判決を聞いて、「控訴します!」と叫びます。

でも、それはどこまで届くのか。あまりにも重たい現実に言葉を失いました。

 

スポンサーリンク

映画「それでもボクはやってない」レビューや感想

この映画を初めて観たとき、あまりのリアルさと重さに、言葉を失いました。

冤罪というテーマはニュースで見かけても、どこか他人事のように感じていたのに、物語が進むごとに「これ、自分にも起こるかもしれない」と怖くなりました。

 

なぜこんなにもリアルに感じるのか

物語全体が非常に丁寧に作られていて、法廷の空気感や取調室でのやりとり、弁護士との会話の一つひとつが、現実そのもののように描かれています。

特別な演出があるわけではないけれど、その“普通さ”が逆にリアリティを高めていました。

裁判所の無機質な雰囲気や、淡々と進む審理の流れに、自分自身が法廷に立っているような錯覚さえ覚えました。

 

正義が通らない現実へのもどかしさ

一番印象に残ったのは、証拠も証言も揃っているのに、それでも「有罪」という判決が出たシーンです。

この国の司法って、本当に中立なのか?と疑いたくなるほど、理不尽な流れでした。

証明できても認めてもらえない。

正しさを貫いても報われない。

そんな矛盾に直面したとき、人はどうやって立ち上がればいいのか。映画を観終わった後も、ずっと考えさせられました。

 

主人公の姿に勇気をもらえる

無実を訴え続ける徹平の姿には、本当に胸を打たれました。

途中で「認めた方が楽になる」と言われても、信念を曲げなかったことがすごい。

自分だったら同じように闘えるかと考えると、自信がありません。

けれど、その姿に勇気をもらったのは確かです。

正しいことを正しいと言える強さって、簡単なようで実はとても難しい。

でも、この映画を観たあとには、少しだけでもそういう力を持ちたいと思えるようになります。

 

冤罪というテーマの重要性

この作品が伝えたいのは、ただのエンタメじゃないんですよね。

痴漢冤罪というセンシティブなテーマを通して、日本の司法制度の問題や、社会の目の冷たさ、証明することの難しさなどがしっかりと浮き彫りになっています。

きっと多くの人が「自分は関係ない」と思って観るはずです。

でも、だからこそ観てほしい。関係ないと思っているうちに、巻き込まれるかもしれませんね。

 

スポンサーリンク

まとめ

この映画を観て、「もし自分が同じ立場になったら」と何度も考えました。

対策をすることも大事ですが、まずはこういう現実を知ることが第一歩だと思います。

「痴漢は絶対に許せない犯罪」です。

でも、その一方で、冤罪の恐ろしさも知っておかないといけない。

バランスを取るのがとても難しい問題だと感じました。

だからこそ、自分の周りの人とこの映画について話すことも、大切なアクションの一つだと思っています。

少し重たいテーマではありますが、それでもこの映画は一度は観ておいたほうがいいと思いました。
知らなかったことが、たくさんありました。

そして何より、「自分も巻き込まれるかもしれない」ということを、はっきりと意識できたのが大きな収穫です。

誰かにおすすめしたくなる作品でしたし、「あの映画観た?」って会話のきっかけにもなる内容です。

コメント

タイトルとURLをコピーしました