映画『スーサイド・スクワッド』は、DCコミックスの人気キャラクターたちが集結したアクション映画で、公開当初から大きな話題を呼びました。
しかし、その反響の中には「ひどい」と感じた人たちの声も少なくありませんでした。
今回は、その「ひどい」とされる理由について、詳しく考察していきたいと思います。
映画「スーサイド・スクワッド」はひどいのか?
映画には必ず賛否両論が付きものですが、『スーサイド・スクワッド』も例外ではありません。
批判的な意見としてよく挙げられるのは、ストーリーやアクションシーン、キャラクターの描き方に関連するものです。
それでは、なぜこの映画は「ひどい」と評価されてしまったのでしょうか。
ストーリーの一貫性と深みの欠如
映画を観た多くの人が指摘したのは、ストーリーの浅さと一貫性に欠ける点です。
悪役たちを集めてミッションを遂行するというシンプルなプロットですが、その進行があまりにも単調で、観客を引き込む力が足りなかったと感じた人が多いようです。
特に、登場人物たちの動機が深く掘り下げられることなく進行していくため、物語に対する感情移入が難しくなったという意見もありました。
登場キャラクターたちがどのようにしてミッションに参加するのか、その動機や背景が単純で浅いまま描かれているため、物語の厚みが感じられなかったという批判があります。
悪役たちの過去に対する掘り下げが不十分なため、彼らの行動が観客にとって納得しづらいものとなり、ストーリーの一貫性が欠けているように思えた人が多かったのです。
また、映画の結末が予測可能だと感じた観客も少なくありません。
最終的に悪役たちがどのように動くのか、ほぼ予想できてしまう展開が続くため、意外性を求めていた人にとっては物足りなさが残ったと言えるでしょう。
アクションシーンの質と演出
次に、アクションシーンに関する批判です。『スーサイド・スクワッド』はアクション映画としての側面が大きいですが、そのアクションの質についても賛否が分かれました。
派手な爆発シーンや銃撃戦などが描かれますが、アクションが単調であると感じた観客も多かったようです。
大規模な戦闘シーンがいくつも登場しますが、どれも似たような形式で展開され、視覚的なインパクトに欠けると感じた方が少なくなかったと思います。
確かに、派手さやスピード感はありますが、アクションシーンが物語を盛り上げる要素として十分に機能していないという意見もあります。
特にアクションが単調であり、意外性や工夫が足りないため、観ていて飽きてしまうという人が多かったのではないでしょうか。
また、キャラクターたちの連携や戦略的な戦闘が描かれるシーンも期待していたほど緊張感が感じられず、そのためアクション映画としての楽しさが半減してしまったと感じた人も多いようです。
キャラクターの描写と魅力
『スーサイド・スクワッド』に登場するキャラクターたちは、個性豊かでユニークな人物たちです。
しかし、批判的な意見の中には、これらのキャラクターが十分に描かれていないという声が目立ちました。
特に悪役たちが集まるというコンセプトに対して、キャラクター同士の個性や絆が感じられなかったという意見です。
例えば、ハーレイ・クインというキャラクターは前作でも人気を集めましたが、今作でもその魅力が十分に活かされているとは言い切れませんでした。
彼女が強い女性キャラクターとして描かれている一方で、その人物像に深みを加える要素が少なく、表面的な描写で終わってしまった印象があります。
これが、キャラクターに対して感情移入しづらい理由となり、映画全体の魅力が薄れてしまったと感じた観客が多かったのでしょう。
また、悪役たちの描写にも問題があったと感じた人が多いようです。
各キャラクターには独自のバックグラウンドがあり、ユニークな能力や性格を持っていますが、映画内でそれらが十分に活かされることなく消化不良になってしまいました。
そのため、キャラクターたちの魅力が最大限に引き出されず、物語に深みが欠けたと感じた観客が多かったのです。
ユニバースの一貫性と計画性の欠如
最後に、DCユニバース全体の一貫性についての批判です。
『スーサイド・スクワッド』はDCユニバースの一部として公開された映画ですが、そのユニバース全体に一貫性や計画性が欠けているという指摘が多くありました。
DC映画は、作品ごとにキャラクターやストーリーがバラバラで、全体としての繋がりが弱いため、映画を観るたびにその一貫性のなさに違和感を感じる観客が増えてしまいました。
『スーサイド・スクワッド』も例外ではなく、映画の中でキャラクター同士の繋がりや物語の進行に無理があり、観客が自然にストーリーを受け入れるのが難しいと感じた人が多かったようです。
これにより、映画としての完成度やユニバース全体の魅力が薄れてしまい、結果として「ひどい」と感じられたのです。
映画「スーサイド・スクワッド」あらすじ・キャスト
スーパーマンの死後、米国政府の高官アマンダ・ウォラーは、メタヒューマンへの対抗策として、死刑や終身刑を受けた犯罪者たちを集め、特殊部隊「スーサイド・スクワッド」を結成します。
ンバーは、減刑と引き換えに命がけのミッションに挑むこととなります。
彼らは、リック・フラッグ大佐の指揮の下、危険な任務に臨みます。
主なキャスト
- デッドショット(ウィル・スミス): 精密射撃の名手で、娘への愛情から犯罪に手を染めた殺し屋。
- ハーレイ・クイン(マーゴット・ロビー): 元精神科医で、ジョーカーに心酔する狂気の女。
- エル・ディアブロ(ジェイ・ヘルナンデス): 炎を操る能力を持つ元ギャングのメンバー。
- キャプテン・ブーメラン(ジェイ・コートニー): ブーメランを使った戦闘の達人で、盗みの常習犯。
- キラー・クロック(アデウェール・アキノエ=アグバエ): 爬虫類の特徴を持つ変異体で、下水道の支配者。
- スリップノット(アダム・ビーチ): 縄を使った戦闘の達人で、冷徹な暗殺者。
- リック・フラッグ(ジョエル・キナマン): スーサイド・スクワッドの指揮官で、軍人としての誇りを持つ。
- アマンダ・ウォラー(ビオラ・デイヴィス): スーサイド・スクワッドの創設者で、冷徹な政府高官。
映画「スーサイド・スクワッド」ネタバレ感想
映画「スーサイド・スクワッド」を観た感想を、正直に言うと、思った以上に楽しめました。
最初は「これってどんな感じなんだろう?」と不安だったのですが、意外と面白くて、何度も笑ったりハラハラしたりして、結局最後までしっかりと引き込まれてしまいました。
最初に感じたのは、キャラクターたちがそれぞれとても個性的で、見ていて飽きないことです。
特にハーレイ・クイン、マーゴット・ロビーが演じるハーレイは、まさにこの映画の顔とも言えるキャラクターで、彼女の存在感が抜群でした。
可愛らしさと狂気が絶妙に混ざり合っていて、どうしても目が離せませんでした。
彼女のセリフや動きがキレッキレで、まるで映画全体が彼女のペースに合わせて進んでいるかのようでした。
デッドショット役のウィル・スミスもさすがで、シリアスな役どころなのに、ちょっとしたユーモアを交えた演技がよかったです。
デッドショットが抱える過去や、娘への深い愛情がしっかりと描かれていて、単なる「冷酷な殺し屋」としてではなく、感情豊かなキャラクターとして共感できる部分がありました。
彼の心の葛藤が物語を進める大きな要素になっていて、その成長が見どころのひとつでした。
ただし、全体的には少しテンポが早いかなと感じる場面もありました。
キャラクターが多く登場するため、各々の過去や動機がさらっと描かれるだけで、もう少し深掘りして欲しかったなと思うこともありました。
例えば、エル・ディアブロやキャプテン・ブーメランは、その能力や背景についてもう少し掘り下げてもよかったかもしれません。
彼らの内面に触れることで、物語への没入感がさらに高まったんじゃないかなと感じました。
また、アクションシーンはとても派手で、見ごたえがありました。
特にクライマックスのシーンはスピード感があり、キャラクターたちの連携も魅力的でした。
個々の能力を活かした戦いが展開され、単なるアクション映画にとどまらず、キャラクター同士の個性がぶつかり合うシーンが非常に楽しかったです。
ただ、アクションシーンが多かったため、ストーリーが少し薄く感じてしまった部分もありました。
そして何と言っても、映画の最大の魅力は「悪役たち」が主役だというところです。
通常、ヒーロー映画では正義の味方が活躍することが多いですが、この映画は違います。
悪役たちが集まって、正義とは言い難いけれども、命がけのミッションに挑戦する姿に共感を覚えました。
彼らが全員「悪い奴ら」ではなく、それぞれに弱さや葛藤を抱えているという描写が非常に良かったです。
だからこそ、最後の方で彼らが一丸となって戦うシーンには思わず胸が熱くなりました。
結局、映画「スーサイド・スクワッド」は、期待していた以上に楽しめる作品でした。
物語に深みがあまりない部分やキャラクターの掘り下げ不足を感じる瞬間もありましたが、それでもエンタメ映画としては十分に楽しませてもらいました。
キャラクターたちの魅力が詰まった作品なので、個々のキャラクターが好きな人にはかなりおすすめできると思います。
まとめ
映画『スーサイド・スクワッド』が「ひどい」と言われる理由は、ストーリーの浅さやキャラクター描写の不足、アクションシーンの単調さなど、いくつかの要因が重なっています。
また、観客の期待値が高かったため、そのギャップに失望したことも大きな理由です。
しかし、全ての観客が否定的なわけではなく、作品には楽しめる要素もたくさんあります。
それでも、もっと深みや工夫があれば、より多くの人に受け入れられた可能性があったのではないかと思います。
DCユニバースが今後どのように展開していくのか、次の作品に期待したいところです。
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