「イギリスを導いた男」と言えば、多くの人が思い浮かべるのがウィンストン・チャーチルではないでしょうか。
第二次世界大戦という未曾有の危機に立ち向かったイギリス首相の姿を描いた映画『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』は、2017年に公開された英国製の歴史ドラマです。
この映画は、ただの伝記作品ではありません。
政治家としてのチャーチルの決断と葛藤、国を背負う重圧、さらには個人としての孤独や人間味までが濃密に描かれており、観る者の心を深く揺さぶります。
しかも主演のゲイリー・オールドマンの演技がとにかくすごい。
まるで本人そのものじゃないかと錯覚するほどでした。
映画「ウィンストン・チャーチル」解説
- タイトル(日本語):ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男
- 原題:Darkest Hour
- 公開年:2017年
- 製作国:イギリス
- 監督:ジョー・ライト(『つぐない』『プライドと偏見』など)
- 脚本:アンソニー・マクカーテン
- 主演:ゲイリー・オールドマン(ウィンストン・チャーチル役)
- ジャンル:歴史ドラマ、伝記
- 上映時間:125分
- 受賞歴:
・第90回アカデミー賞主演男優賞(ゲイリー・オールドマン)受賞
・同メイク・ヘアスタイリング賞受賞 ほか多数ノミネート
1940年5月、ナチス・ドイツの勢力がヨーロッパを席巻する中、イギリスは存亡の危機に立たされていた。
前任の首相ネヴィル・チェンバレンの辞任を受け、保守党内外からの反発を受けながらもウィンストン・チャーチルが首相に就任する。
和平交渉を模索する声が強まる中、チャーチルは国の未来を左右する重大な決断を迫られる。
混迷する政治、軍事、そして国民感情の中で、彼は“戦う”という選択を取ることができるのか——。
映画「ウィンストン・チャーチル」あらすじ・ネタバレ
物語の始まりは、まさにイギリスが追い詰められている時期です。
ヒトラー率いるドイツ軍はオランダ、ベルギー、フランスへと侵攻を進めており、ヨーロッパ全体が緊張の中にありました。
イギリス国内では、当時の首相ネヴィル・チェンバレンへの批判が高まり、連立政権の成立と新たなリーダーの誕生が求められていました。
党内の支持を受けられず苦しんでいたチャーチルですが、労働党が彼を支持したことから、ついに首相に任命されます。
とはいえ、国王ジョージ6世からも「なぜハリファックスではなくチャーチルなのか」と疑問を投げかけられる場面には、彼の立場の不安定さが滲みます。
正直、このあたりの政治的駆け引きや権力闘争の描写はとてもリアルで、まるでドキュメンタリーを観ているような気分でした。
チャーチルの苦悩と決断
首相に就任したチャーチルは、すぐに国会で演説を行い「Victory(勝利)」という言葉を何度も繰り返します。
和平交渉という選択肢を口にしない彼に対し、チェンバレンやハリファックスは不満を募らせていきます。
チャーチルの言動は時に強引で、秘書のエリザベス・レイトンに怒鳴るシーンもありますが、そこには極限状態での焦りや孤独がにじんでいました。
家庭では、妻クレメンティーンが冷静に支えており、彼の人間的な側面も見せてくれます。
ダンケルクの状況が悪化する中、チャーチルは軍艦のみならず、民間の船も動員する撤退作戦を計画。
ここが物語の大きな転換点であり、リーダーとしての真価が問われる場面です。
地下鉄で出会った「国民の声」
この映画で最も印象に残っているのは、チャーチルが議会に向かう途中で突然地下鉄に乗るシーンです。
一般市民たちと会話を交わし、「ドイツと和平すべきか」と尋ねます。
すると、返ってきたのは意外にも力強い声でした。子どもまでが「最後まで戦うべき」と答える場面には、思わず胸が熱くなりました。
チャーチルはこの出会いによって、自分の決断に確信を持ちます。
その後、議会での名演説。
「我々は最後まで戦う」という決意を力強く語るチャーチルの姿は、まさに歴史を変えた瞬間でした。
映画「ウィンストン・チャーチル」見どころ
正直、この映画の一番の魅力は、主演ゲイリー・オールドマンの演技と言っても過言ではありません。
特殊メイクで顔を変えているのに、しぐさや目の動き、しゃべり方のクセまで完全にチャーチルになりきっていて、途中から俳優が演じていることを忘れてしまいました。
しかもただのモノマネじゃないんですよね。
チャーチルという人間の内面まで表現されている。
怒鳴りつける場面では本気の苛立ちが見えるし、家族の前ではふとした弱さも覗かせる。
とくに、秘書のエリザベスにキツく当たりながらも、どこかに信頼と期待を感じさせる場面には、ちょっと胸が熱くなってしまいました。
戦争映画というより、人物ドラマとしての側面が強いんですが、どの場面にも緊張感があって、ぐいぐい引き込まれます。
歴史に興味がなくても、これは観ておく価値ありだと思います。
チャーチルの決断と民の声、地下鉄のシーンが圧巻
この映画のクライマックスのひとつが、チャーチルが地下鉄に乗る場面です。
突然地下鉄に現れた首相に、一般市民は最初こそ驚きますが、チャーチルはひとりひとりに戦争についてどう思うかを尋ねます。
そこで交わされる市民たちの率直な言葉、真剣な目線。それを聞くチャーチルの表情が、どんどん変わっていくのです。
この場面、フィクションであるという説もありますが、それでも象徴的なシーンとして心に残りました。
政治家が国民の声に耳を傾けるとはどういうことか、それを丁寧に描いていたと思います。
その直後の議会演説シーンも見ごたえがありました。
「我々は絶対に屈しない。戦い抜くのだ」というメッセージには、映画を観ているこっちまで奮い立たされるような力がありました。
周囲の反対に屈せず、自分の信じた道を突き進む。その強さに感動しました。
歴史の重みと個人の葛藤、その両方が見えてくる
一国の首相としての重責、軍の判断、他国との関係、そして国内の政敵たちとの駆け引き。
チャーチルはさまざまな選択を迫られ、そのたびに大きな決断を下さなければなりません。
和平交渉か、それとも徹底抗戦か。
どちらが正しいかなんて簡単には言えないはずなのに、それでも彼は自分の意志を貫きました。
この映画は、「偉人を称える作品」というよりも、「ひとりの人間としてのチャーチル」に焦点を当てていたのが印象的でした。
完璧じゃない。
短気だし、独善的なところもある。
でも、その欠点を抱えたまま、それでも国の未来のために立ち向かう。
だからこそリアルで、説得力があるんです。
観終わった後、しばらく心がざわざわしてしまいました。
「自分だったら、あの状況でどうするだろう?」と考えずにはいられなかったです。
映画「ウィンストン・チャーチル」感想
第二次世界大戦という混沌の時代に、イギリスのリーダーとして重責を背負ったウィンストン・チャーチル。
この映画では、首相に任命された1940年5月から、フランスに派遣されたイギリス軍の撤退作戦“ダンケルク”を決断するまでの濃密な数週間が描かれます。
映画の魅力は、歴史の裏側で揺れ動いた人間ドラマと、チャーチルという一人の人物がいかにして国民を導こうとしたかにあります。
自分が初めてこの映画を観たときも、戦争映画というよりも、人間ドラマとしての深みに圧倒されました。
物語の始まりは、まさにイギリスが追い詰められている時期です。
ヒトラー率いるドイツ軍はオランダ、ベルギー、フランスへと侵攻を進めており、ヨーロッパ全体が緊張の中にありました。
イギリス国内では、当時の首相ネヴィル・チェンバレンへの批判が高まり、連立政権の成立と新たなリーダーの誕生が求められていました。
党内の支持を受けられず苦しんでいたチャーチルですが、労働党が彼を支持したことから、ついに首相に任命されます。
とはいえ、国王ジョージ6世からも「なぜハリファックスではなくチャーチルなのか」と疑問を投げかけられる場面には、彼の立場の不安定さが滲みます。
正直、このあたりの政治的駆け引きや権力闘争の描写はとてもリアルで、まるでドキュメンタリーを観ているような気分でした。
観終わったあと、しばらくチャーチルのことが頭から離れませんでした。
正直、重たくてしんどいテーマかなと思っていたんですが、全然そんなことはなかったんです。
むしろ「どうしてこんなに熱くなるんだろう?」って不思議なくらい、物語の中に引き込まれていました。
チャーチルのぶっきらぼうで不器用なところが、妙に人間らしくて好きになりました。
政治家ってこんなふうに悩みながらも前に進んでいくんだって、改めて感じさせてくれる内容でした。
あと、地下鉄のシーンで市民の声を聞いた彼が涙ぐむところ、あそこは本当にやばかったです。思わずもらい泣きしてしまいました。
こんなふうに、歴史を知るって感動なんだなって気づかされた一本です。
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まとめ
この作品は、ただの伝記映画ではありません。
ひとりの政治家の信念、国の命運を分ける選択、そしてそれを支える周囲の人々の想いが複雑に絡み合った、まさに重厚な人間ドラマです。
映画を観終わったとき、何かが自分の中で変わるかもしれません。
ぜひ、静かな夜にじっくり向き合ってみてください。
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